皆さんこんにちは!今回は先週から上昇が続く日本株市場の動向について詳しく説明していきます。この記事を読むだけで、日本株に対してどのような投資をしたらよいか具体的に分かるようになると思います。この記事を皆さんの投資に役立ていただくと幸いです。それでは、今回のトピックについて説明していきます。
現在、日本株が上昇している背景について
9月に入って日本株が大暴騰しています。下図に日経平均株価のチャートを示します。下のチャートを見ての通り、日経平均株価は今年の最高値を更新しようとしています。これはとても日本株にとっては大きいことだと思います。
日本株は過去30年間、この最高値を更新することができなかったので、今まで以上の期待感が相場で高まっていると考えられます。では、なぜ急に暴騰が始まったのかについて説明していきたいと思います。
1つ目は、日本がこれから政権交代をすることによる期待感が高まっていることが考えられます。株が一般的に上昇しやすいのは、ニュースなどの噂で期待感が高まっている時の方が上昇しやすく、逆にその期待されていることが実行されている時は、株価は既にその期待を織り込んでいるので、下落する可能性があります。これは、株価が半年から1年先の未来を織り込む傾向にあるからです。
今回の場合は、今の政権の支持率がコロナウイルス感染の再拡大や度重なる緊急事態宣言の発令により低下し、コロナウイルスを抑えることができなかったことによる不満が高まっていること、またこの感染拡大局面において会食などがあった事実が報道されたことにより国民の信頼を失ったのではないかと思います。これにより日経平均株価は8月中旬まで下落が続いたのではないかと考えられます。
2つ目の理由はコロナウイルスのワクチンの接種率が上昇していることが背景にあると考えられます。現在、コロナワクチンの接種率は国民の過半数を超えてきています。これにより日本では今後、外出や消費が活発になることが考えられることから、日経平均株価が上昇しています。
なぜ、景気が良くなる局面で日経平均株価が大きく上昇しているのかというと、それは日経平均株価に組み入れられている銘柄に景気敏感株が多いことがあげられます。景気敏感株とは、景気が良くなる見通しが立った時に大きく上昇し、逆にコロナウイルスの拡大などのように経済が鈍化することが予測される時に大きく売られる銘柄のことを指します。
具体的に言うと、日本株では自動車、電機、サービス、金融などの幅広い銘柄が存在します。これらの株価が上昇することにより日経平均株価は現在、上昇しています。
今までの日本株市場の動向
では、今まで日本株はこのような大きな上昇局面があったのか、過去の株価を見ていきたいと思います。下図に日経平均株価の2011年から2015年の株価チャートを示します。かつて日本株が大きく上昇した局面ではアベノミクスがありました。
アベノミクスでは「デフレ脱却からの大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「民間の投資を喚起させる成長戦略」があげられました。これにより相場には、大きな資金の流入が見込めることから、期待感により株価は大幅に上昇しました。
この時は外国の機関投資家や日本国内の投資家による資金の流入により、出来高を伴って大きく上昇しました。しかし、今回の株価上昇は前回のアベノミクスの時と同じほどの出来高を伴っていません。そのため、外国の機関投資家の資金の流入は少ないのではないかと思います。
このことから、今回の上昇は以前の上昇相場と比較して出来高が大きくないため、これからの伸び代はあまり大きくないかもしれません。また、アベノミクスのデフレ脱却も結局は失敗に終わり、日本の政策に失望している海外投資家も多くいることが考えられるので、その投資家の予想を裏切るような政策を打ち出せるかによって今後の日本市場の動きは異なってくると考えられます。
日本株への今後の投資戦略
それでは、今後日本株への投資をどのように検討した方がよいか解説していきたいと思います。今の日本相場は政権交代とワクチン接種による期待感から上昇しています。つまり、これらの期待が裏切られると再び、下落する公算が大きくなることが考えられます。
そこで、短期投資と長期投資に分けて解説していきます。まず、短期投資では、日本株の中でも長期金利の上昇とともに上昇している銀行株に投資することです。これはなぜかというと、世界の債券投資家の間では、雇用が悪化しているのにも関わらず、長期国債が売られています。
これは債券投資家が年内にテーパリングの発表があると考えている方が多いことが原因だとあげられます。また長期金利は今後上昇する余地はまだあると考えらるので、銀行株は底堅く推移すると考えられます。
一方で長期投資では、日経平均株価の最近の値動きは過熱感があるため、少し様子をみて入るのがよいのではないかと思います。なぜなら、日本の景気敏感株はコロナウイルス前の水準まで回復していない銘柄がまだ多く残っており、ここで短期的に上昇しても、長期的にはまだ上昇できる幅がまだ残っているからです。
また、株価を世界的にみるとどこかの国で大暴落が発生するとそれが発生点となり他の国の暴落を引き起こす可能性が十分にあるので、米国市場や中国市場は日頃からチェックしておいた方がいいでしょう。
長期投資で具体的に投資するタイミングはどのくらいまで下がったら買うか自分で決めておくことでリスクを減らした戦略を検討するのがよいのではないかと思います。
まとめ
皆さんいかがだったでしょうか。今回は現在、大暴騰している日本株について解説してきました。世界の株価を見ると、アメリカや中国などの大きな市場が下落している中、日本の株だけが上昇しているので投資家の間では注目の的なのではないかと思いました。
そこで、今回は日本株の上昇要因について、新型コロナウイルスの影響と政権交代の二つの側面から解説し、今後の日本株への投資について長期投資と短期投資に分けて説明してきました。この投資戦略は私の主観であり、株価の動きはニュース一つで大きく異なってくるので、投資の参考の一つとして見ていただけたら、幸いです。
私自身、日本株が上昇していることを嬉しく思います。世界の中でもアメリカや中国などの大きな国では、ここ20年での経済成長が目覚ましく、投資家にとっても信頼できる投資先として魅力的だったと考えられます。一方で日本は過去の20年を振り返っても世界的に経済成長が止まっている珍しい国として世界で認識されていますが、これは喜ばしいことではないと思います。
日本のようなデフレが続く国では、経済成長があまり期待できず、投資家の間でも投資の対象となりにくいので、企業は新規事業開拓や設備投資のための資金を集めることが困難になり成長しにくい環境ができてしまいます。
それが今の日本だと思うので今回の株高の上昇をきっかけに、日本の経済が良い方向へ発展してほしいと思うばかりです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは、また。
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