株価の動向を予測するための重要な指標とは?

皆さんこんにちは!今回は株価の動向を占う上で重要な指標について詳しく説明していきます。この記事を読むだけで、どのようなニュースに注目すべきか分かるようになると思います。この記事を皆さんの投資に役立ていただくと幸いです。それでは、今回のトピックについて説明していきます。

株価に影響を与える指標

現在、株価はどんな指標に敏感に反応しているかご存じでしょうか。それは、消費者物価指数(CPI)雇用雇用統計になります。なぜ、これらの指標が重要であるかというと、この指標が直接金利の動向に影響を与える要因になるからです。金利は、一般的に株式と逆相関の関係にあり、金利が上昇する局面では株価は下落し、金利が下落する局面では株価は上昇します。それでは、消費者物価指数(CPI)と雇用統計とは何なのか具体的に説明していきたいと思います。

1.1 消費者物価指数(CPI)

消費者物価指数とは、消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標で、総務省から毎月発表されています。物価は、国民のお金回りが良くなり、モノを買う人が多くなれば上昇し、逆にお金回りが悪くなり、モノを買う人が少なくなると下降する傾向にあります。そのため、経済が好景気か不景気かを判断するための重要な指標として認識されています。

1.2雇用統計

雇用統計とは、雇用の情勢(失業している人数や就業している人数など)を調査した統計で、最も重要な経済指標の一つとなります。この指標も、毎月報告されており、「失業率」や「非農業部門雇用者数」、「平均時給」などが報告されています。この指標の見方としては、例えば「平均時給」が高い場合は、低賃金の労働者が社会に復帰しておらず、賃金の高い労働者が働いている状態だと予測できます。

中央銀行の政策・目的

先ほどは、金利に影響を与える2つの指標について説明してきました。それでは、なぜこれらの指標が金利に直接影響を与えるのか説明していきたいと思います。それは、金利の動向を制御できるのは中央銀行であり、中央銀行が雇用統計と消費者物価指数から経済の状態を把握し、その状態にあった金融政策を実行するからです。具体的な金融政策として、今注目されているのがテーパリングになります。テーパリングとは、金融緩和の縮小のことで金融緩和によって市場に溢れたお金を吸収する政策のことです。具体的には、中央銀行が、長期国債と住宅担保証券(MBS)を売却することで、市場に溢れた資金を吸収し長期金利を上昇させます。

中央銀行には、2つの使命があります。それは物価の上昇と雇用の安定です。中央銀行が定める物価の上昇はインフレ率2%が継続することにあり、この指標は消費者物価指数より判断します。また、雇用の安定として、失業率が4%以下を継続することを掲げていますが、これは雇用統計より判断しています。

先ほど、説明した2つの条件が満たされるとテーパリングが実行されます。一般的に、テーパリングが実行されると、金利の上昇に伴い、株式のバリュエーションであるPERが低下するため株価は下落しやすくなります。

金利のサイクル

続いて、一般的な金利の動きについて説明していきたいと思います。まず、金利は景気の動きと連動している側面があり、景気には、回復→加熱→減速→後退のサイクルで成り立っています。一般的に、景気が回復する局面では長期金利が上昇し、短期金利が横ばいになり、長短金利差が大きくなります。これにより金融株が恩恵を受けることが予想されます。一方で景気が過熱、減速している局面では長期金利の上昇幅が縮小し、短期金利の上昇幅が大きくなります。これにより長短金利差が縮小します。この局面では、金融株以外の株式にとっても下がる傾向が強くなるので注意が必要です。ちなみに、今回テーパリングが実行される前の局面は回復→加熱局面に当たるので、今後の金利の動向を気にしておくことが大事になります。

現在の相場と今後の予想

2021年8月末現在では、失業率、消費者物価指数ともにマーケットの予測を上回って推移しています。この傾向が数か月続くとテーパリングは年内に実行される可能性が高まります。私自身も、来月もしくは再来月の雇用統計を受けて中央銀行はテーパリングの実施を決めると考えているので、株式市場は年末から来年にかけて下落する公算が大きくなるとみています。では、下落が予測する局面ではどのようにしたらよいかというと、現金の割合を高めること、もう一つは毎月定額に積み立て投資を続けることになります。2つのことは相反するように見えるかもしれませんが、後者の積み立て投資は下落局面で買い付け価格を下げることができるので、大きな損失にならずまた予想に反して株価が上昇した場合、メリットがあるので、両者を継続して実行することが私のおすすめです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは、また。

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